2013年8月26日月曜日

私だけ、面白い。

当たり前だけど、よいと思う基準は山のようにあって
それが合致することはもしかしたら奇跡なのかもしれないって思う。

今、一つ台本を書き終えた。
時間にしてみたらおそらく20分くらいの超短編だと思う。

正直、私は面白いと思う。
でも、たぶん私にしか面白くない作品だと思う。
私だけは、確実に面白いと思える作品なのである。

でも、台本であるということは、一応、演劇になる前提で書いた台本で
一人芝居ではないので、それを一緒に作っていく人がいる。
そして、それを見てくれるお客さんもいる。

そういうことを踏まえて、これ、はたして面白いのだろうかと思ったら
やっぱり手放しで自信は持てないのである。

ひとかけらでも、これは間違いないって自信を持てたらいいのに。
そしたら、そのひとかけらを大切に温めながら、胸をはれるのになぁ。

こういう時に、感覚で物の良し悪しを判断してきた人間は弱い。
きちんと言葉でよいところを表現できないから。

でも、これは良い機会だ。
私が面白いと思った理由を、もう少し探ってみよう。
そしたら、もしかしたら、私しか面白くない作品が、
もう一人でも面白いと思ってもらえる、そんな奇跡が起こるかもしれないんだから。

よし。あと一息。




 

2013年8月16日金曜日

計画。

最近、久しぶりに旅に出た。

といっても、2月に長崎にふらりと行っているので
実質、久しぶりではないのかもしれない。
それでも、この旅が久しぶりという実感を持たせたのはたぶん
10年前に初めて行った沖縄一人旅の感覚に
どこか近い感触があったからかもしれない。

心身ともに忙しい中で旅の日程だけが迫ってきて
とりあえず飛行機チケットと宿の予約しかしていない。
しかも宿は八戸・仙台・東京。

何て無謀な旅なんだ

と、朝一の飛行機の予約をしたために6時に駅でJRを待ちながら思っていた。

普段から、ある程度計画を立てて物事に臨むことが多いだけに
あまりに未知なこの旅が、実に不安でいっぱいだった。

実際に計画がなさ過ぎた旅の中で、困ったことも多々発生。
イライラや戸惑いが山のように押し寄せる。

でもなんだろう。
イライラは時間を追うごとに、だんだん薄れてしまった。

3日目には、行き当たりばったりで電車に乗り継いでたら
奇跡的に豪雨から逃れたり、ぴったしの電車に乗れたり。
計画がないことも悪くないと少しずつ思うようになる。

完璧主義なところがどこかあって、でも残念なことに私は完璧じゃないから
いつもいちいちイライラしてたけど、なんかそんなことがあほらしくなった。

さすがに毒蛇や熊の足跡には戸惑ったけど、生きていられるくらいの計画性で
本当は人はなんとでもなるのかもしれないな。

そんなことを思った。